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特別養護老人ホーム たいじゅ様

社会福祉法人 月光 特別養護老人ホーム たいじゅ 様

「安全」と「食の質」を同時に実現。栄養士が本来の仕事に集中できる環境へ。

堀施設長様(中央)とスタッフの皆様

委託先調理員の人員不足、調理現場に入らざるを得ない管理栄養士、

コスト圧力...。そのジレンマを乗り越え、にこ楽パック導入を決断した

大分県中津市の特別養護老人ホーム「たいじゅ」様。

社会福祉法人月光の施設長 堀様と管理栄養士 竹山様に、決断までの不安と、導入後の変化を詳しくお聞きしました。

施設プロフィール

施設名
特別養護老人ホーム たいじゅ
所在地
879-0103 大分県中津市植野241-1
定員数
地域密着型特別養護老人ホーム(29名)、短期入所生活介護(9名)、認知症対応型共同生活介護(18名)、小規模多機能型居宅介護(登録定員29名)
職員数
約60名

※法人について:2025年4月1日より「社会福祉法人 月光」に改称。施設名も同時に「たいじゅ」へ変更。(旧:社会福祉法人聖信会/旧施設名:さわらび)

「もう一歩踏み込んだ支援」——入居者一人一人の気持ちを汲み取ったケアを大切に

 

施設の概要をお聞かせください。

 社会福祉法人月光(旧:聖信会)が大分県中津市で運営する「たいじゅ」は、特別養護老人ホームを中心に4つの事業を展開しています。今年4月に法人名と事業所名を刷新し、新たな体制でスタートを切りました。

 

 運営の特徴は、「もう一歩踏み込んだ支援」という施設理念に凝縮されています。入居者一人ひとりの生活リズムや好みに寄り添い、入居者の気持ちを汲み取ったケアをモットーにしています。

食事面でのこだわりをお聞かせください。

 「温かいものは温かいうちに、冷たいものは冷たいうちに」を基本に、食事をケアの中心のひとつに位置づけています。栄養を届けるだけでなく、季節感のある献立や見た目のぬくもりを大切にし、「その人に合った食事」という視点から食形態の個別対応にも力を入れています。

「今日は大丈夫か」——導入前、毎日かかえていた不安

導入以前、食事まわりでどのような課題を抱えていましたか?

 もともと外部の委託業者に給食を依頼していましたが、その委託業者の人員不足で管理栄養士が調理現場に入らざるを得ない状況が続いたため、本来注力すべき品質管理や衛生管理がおろそかになることへの不安が常にありました。「今日は大丈夫か」という心配を抱えながら毎日を乗り越えている状態でした。

 

その課題が続くことで、施設運営にどのような影響が出ていましたか?

 管理栄養士が調理補助に追われることで、温度管理・衛生管理といった本来の専門業務に十分な時間を割けなくなっていました。食中毒対策など細かな対応が後手に回るリスクを感じており、「何か起きてからでは遅い」という緊張感の中で運営していました。「入居者の方に安心・安全な食事を届けたい」というこだわりと、現実のオペレーションとの乖離がストレスになっていました。

なぜすぐに決断できなかったのか——最後まで残った2つの迷い

検討段階では、どのような選択肢を比較されましたか?

 給食委託業者の人員不足は業界全体の構造的な問題だったため、委託継続は早い段階で選択肢から外しました。その上で、他社の完全調理品サービス、リヒートウォーマーを活用した施設内再加熱方式、の複数案を比較検討しました。最後まで迷ったのはリヒートウォーマー方式で、設備投資とオペレーションの現実的な折り合いをどうつけるかが判断のポイントでした。

 

最終的に弊社サービスに絞り込まれた際、決め手となったポイントは何でしたか?

  決め手は大きく2つありました。ひとつは食の安全面――品質管理・衛生管理が一定水準で担保されること。もうひとつは、きざみ食からソフト食への全面移行が実現できる点です。そして、竹山管理栄養士が「独自製法による咀嚼・嚥下対応食」を提案したことが最終的な決め手になりました。

 

導入を決めるとき、最後まで気になっていた不安や疑問はありましたか?

 やはり「味」と「献立の幅」への不安が最後まで残りました。九州は味が濃い文化のため、完全調理品の味付けが入居者の嗜好に合うかどうか、また、完全調理品と聞くと均一化されたイメージがあるため、入居者に喜んでいただける食事になるのか、施設のこだわりを維持できるのか、が気がかりでした。さらに、スタッフが新しいオペレーション(配膳・盛り付け)に慣れるまでに要する時間にも懸念がありました。

 

「独自製法によるソフト食については、実際の品質が期待通りかどうかを自分たちの目で確かめるまでは確信が持てませんでした。(竹山管理栄養士)

「これなら入居者の方に自信を持って出せる」——不安が確信に変わった3つのきっかけ

その不安は、どのようなきっかけで解消されましたか?

 不安解消のきっかけは3つありました。

 

営業担当者のきめ細かな説明——安心してまかせられる

 最初のきっかけは、営業担当者の対応です。疑問や不安に対して一つ一つ丁寧に説明してもらったことで、「安心して任せられる」という感覚が生まれました。

 

「営業担当者がしっかり説明してくださったという点が、私たちとしては安心感があったかなと思います。」(堀施設長)

 

 

試食——期待を上回った見た目・食感・味

 そして、実際の試食が不安解消にとても役立ちました。試食会を通じて職員全員が独自製法によるソフト食を試食したとき、見た目・食感・味のレベルが想定以上でした。そのことが大きな転換点になりました。

 

「実際に食べてみて、見た目・食感・味のレベルが期待以上だったこと。試食会では職員全員で確認し、その場で多くの不安をクリアできました」(竹山管理栄養士)

 

 

導入済み施設の見学——「百聞は一見に如かず」

 最後に背中を押されたのが、導入済みの同業施設への見学訪問でした。稼働中の現場を自分たちの目で確認し、そこで働くスタッフの方の率直な声を直接聞いたことで、「これなら入居者の方に自信をもって出せる」という確信に変わりました。

 

「同じタイプの施設を紹介していただいて、見学をさせていただくことになりまして。その状況を確認させていただいて、あ、もう大丈夫だなと思いました」(堀施設長)

導入後の変化——喫食率アップ、栄養管理の深化、現場の「食への関心」

導入後、スタッフの方の食事まわりの業務はどのように変わりましたか?

スタッフの変化——「食への関心」が高まる

 介護スタッフはもともと調理業務には直接関わっていなかったため、業務量としては配膳・盛り付けの工程が加わった形になりました。ただ、それ以上に大きな変化として、スタッフ全体の「食への関心」が高まったことが挙げられます。献立の内容を把握し、盛り付けに工夫を凝らすなど、食事の時間をより豊かにしようという意識が現場から自然と生まれてきました。

 

「その人に合った食事」を大切に、見た目のぬくもりにも配慮して盛付を工夫している 

 

 また、以前は特養の厨房で調理したものをグループホームと小規模多機能のスタッフが毎回取りに来る手間がありましたが、今はその手間がなくなったので喜ばれています。

 

管理栄養士については、調理現場に入る必要がなくなったことで、栄養マネジメントや入居者への個別対応、外部研修への参加など本来の専門業務に集中できる環境が整いました。さらに特筆すべき変化として、刻み食から独自製法のソフト食に統一されたことで、これまで曖昧だった嚥下・摂食評価がより正確かつ明確にできるようになり、栄養ケアマネジメントの質が向上しました。食形態が整ったことで、専門職としての評価精度が向上したという、予想外の成果でした。

 

「入居者一人一人の嚥下・摂食機能の評価が格段に正確かつ明確にできるようになりました。」(竹山管理栄養士)

 

入居者様からの反応で、嬉しかったエピソードや意外だった反応などはありましたか?

入居者の反応——「これ何の料理?」という興味と喜び

 最も喜ばしかった変化は、きざみ食からソフト食に移行したことで喫食率が明らかに上がったことです。きざみ食はどうしても見た目が損なわれ、食欲につながりにくい面がありましたが、独自製法のソフト食は元の料理の形を保っており、「これ何の料理?」と興味を持っていただけるようになりました。

 

 「刻み食は味を薄く感じてしまい、食感も悪く食欲につながりにくい面がありましたが、ソフト食に移行したことでスムーズに食べられるようになり、味をしっかり感じられ、何を食べているかがはっきり分かるようになりました。喫食率は間違いなく上がりました。」(竹山管理栄養士)

 

「以前は提供が難しかったメニューも出せるようになり、“久しぶりに〇〇が食べられた”という声をいただくこともあります。食事の時間が入居者の方にとってより楽しみな時間になってきていると感じています。」(竹山管理栄養士)

 

 

施設長ご自身の業務や気持ちの面では、どのような変化がありましたか?

 施設長自身の「心の余裕」が生まれた

 以前は給食の現場運営――調理員の確保、衛生管理の不安、突発的なトラブル対応――が頭の片隅に常にありました。今はその心配から解放され、施設全体のケアの質やスタッフの育成・働きやすい環境づくりという本来の課題に向き合える時間が増えました。

 

「『食事は大丈夫』という安心感が、施設長としての判断の余裕につながっていると感じています。」(堀施設長)

「百聞は一見に如かず——まず試食と他施設の見学へ」

最後に、同じ悩みを抱える施設長の皆様に向けて、一言アドバイスをお願いします。

(「変えたいけれど、失敗が怖くて踏み出せない」という施設長に向けて、次のアドバイスをいただきました。)

 

「変えたい気持ちはあるけれど、今のやり方を変えることへの怖さは、私自身も感じていました。でも振り返ってみると、一番リスクが高かったのは『変えなかった場合』だったと思っています。人員不足という構造的な問題は、頑張り続けても解決しません。入居者の方においしい食事を届けたいというこだわりがあるなら、まず試食と他施設の見学に行ってみてください。百聞は一見に如かずで、現場を見れば迷いは晴れると思います。」(堀施設長)

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